当院は、群馬県の山中にある病床数74床を有する二次救急施設です。新幹線の停まる駅から車で50分の所に位置し、近い観光名所として日本の名湯である「草津温泉」が車で20分ほどの場所にある、自然豊かな環境の病院です。都心の人達には「八ッ場ダム(やんばダム)」が出来たおかげでその年の大型台風の水害を防げたことで知れ渡ったダムも車で10分の所にあります。
薬剤師は2名で、調剤助手1名の計3名で活動しており、薬剤師2名とも片道1時間の自宅から通勤しています。しかしながら、その通勤は毎日が自然の木々の色を見て四季を楽しめ、時として雪の中を運転し、観光気分に自分の時間を過ごしながらの往復をしているといった状況です。
昨年度まで支援薬剤師を1名、グループ病院より派遣頂いておりました。派遣者は病院より徒歩1分の官舎で過ごしていました。派遣という体制はグループ病院の強みでもあり、非常に助かりました。当院は薬剤師人口のいない地域のため、派遣制度は大変有意義であったと感じました。
この派遣も地域医療振興協会として大きなチームワークにより成立した賜物であります。
当院は職員数200名弱の小さな病院です。管理者を中心にスタッフ皆様が朗らかな性格で、俗にいう「田舎の病院」という言葉通りで非常に勤務のしやすい環境となっています。隣の職員との距離が近く、先日も屋外バーベキューを開催し、本当に和気あいあいとした雰囲気が特徴です。きっと、当院に支援に来た薬剤師はその雰囲気がわかると思います。挨拶も通り過ぎるたびに皆さんと交わし、心休まる環境かと思います。
そんな中、医師・看護師を中心とした他業種との触れ合いも、距離が近い関係なだけに非常に患者情報の共有や医師の方針、この薬剤はどんな理由で使われているかなど得るものも多いのと同時に、薬剤師に委ねて頂くボリュームも他病院と違い、多く頼られていますので、仕事のやりがいはあると考えています。
ぜひ、薬剤師の様々な職能を発揮したい、自分の考えていることを形にしたいなど、意欲のある人を当院は応援しますので、今後の一週間研修や単なる職場体験などで興味のある方はお越しになってみて下さい。次号は、当院で活動している薬剤師の役割、調剤助手の役割をご紹介したいと思います。