TO LEARNJADECOM 薬剤部を知る

揖斐川町の協会施設について~春日診療所と久瀬診療所を支える薬剤師の役割~

岐阜県揖斐(いび)郡揖斐川町は岐阜県の西に位置する、人口約19000人・森林面積割合約91%・高齢化率約39%の町です。

2023年10月、揖斐川町にあった救急病院が隣町に移転しました。

揖斐川町の医療を確保するため、病院跡地には新たにいびがわ診療所が開設され、町内の協会施設は、春日診療所、久瀬診療所、谷汲診療所に加えて、計4箇所に増えました。


これがきっかけとなり、初めて薬剤師の採用がなされました。

薬剤師は若干1名ではありますが、町内の協会施設4箇所を兼務し、外来院内調剤・介護老人保健施設のお薬管理・診療所内の薬品管理と医療材料管理・地域の小学校の学校薬剤師・地域の調剤薬局との連携などを担っています。

揖斐川町は、以前から協会内外で多職種連携に力を入れてきた地域で、職種間でコミュニケーションをとりやすい環境があり、薬剤師も他の職種と馴染んで仕事ができています。

今後もチームで町民の皆様を支えていけたらと思います。
今回の診療所紹介では、薬剤師が主に業務を行っている2か所の診療所を紹介いたします。


【春日診療所】

揖斐川町春日地区は岐阜県と滋賀県との県境、伊吹山の麓に位置する人口約700人の地区です。

その昔、織田信長が伊吹山に薬草園を置いたことから、現在も薬草の文化が根付いております。

患者様の中には身体の不調を薬草で治す方もいらっしゃって、こちらも大変勉強になります。また、診療所の隣には薬草風呂が楽しめる春日モリモリ村もあり、住民の憩いの場になっております。
 

春日地区唯一の診療所である春日診療所は、医療・福祉・介護の事業所が入った複合施設内にあり、医師2名・看護師3名・薬剤師1名・事務職1名で地域包括ケアを提供しています。また、近隣に保険薬局がないため、町内の4診療所のうちで唯一、外来の院内調剤を行っています。外来の他にも、幼児園や小学校の健診、各種予防接種、訪問診療、訪問看護など幅広く業務にあたっています。
 

薬剤師の業務としては、午前中の外来の院内調剤・薬剤の在庫管理や期限管理・安全管理・訪問診療/訪問看護の同行などがあります。
 

外来の院内調剤では、患者さんの背景や状況を理解して、お薬が生活をサポートできるように患者さんとお話しています。
 

訪問診療/訪問看護の同行では、お薬の管理がうまくいっていなかったり、入退院の際の残薬整理があったりする場合に状況を見せて頂き、管理方法のアイディアを提供したり、調剤薬局さんとの情報連携を行えるようにしたりしています。
 

春日診療所では、薬学生の見学実習、プライマリ・ケア学会の認定薬剤師研修の受け入れを随時行っております。気になる方は是非お問合せください。


春日診療所スタッフ 薬剤師は一番左です





【久瀬診療所】

揖斐川町久瀬地区は岐阜県と福井県との県境に位置する人口約700人の地区です。
自然豊かで美しい地域であり、ツーリングコースとして人気です。診療所近くには「恋のつり橋」があり、恋愛成就の観光スポットとなっております。


診療所は地区の中心に位置する「山びこの郷」という複合施設の中にあります。
久瀬地区唯一の医療機関で、診療所・介護老人保健施設・居宅介護支援事業所・通所リハビリテーションを併設して広く患者さんの生活をサポートしています。


また、以前から地域の方々と協力して様々なイベントを行い、地域交流の場も担ってきました。
30年ほど前から、多職種連携・若手医療職や学生の育成に積極的に取り組んでおり、開かれた雰囲気があります。
剤師の業務としては、診療所併設の介護老人保健施設にて、利用者のお薬管理に携わり、医師と協力のうえ減薬・処方最適化に取り組んでいます。入居者の方に直接お話を伺ったり、お身体を見せてもらったりしながら体調やご意向に合わせた処方提案をしております。


また、週に1回は施設のカンファレンスに参加して、患者様の状態や家族の思い、療養のゴールを多職種のスタッフで共有しながら意見を交換しています。
住み慣れたおうちに帰るまでに患者さんがお薬の管理を自立できるように工夫したり、地域の調剤薬局と情報共有したりして円滑に療養できるように支援しています。



春日診療所アイコン

この記事の担当春日診療所

この記事をシェアする

URLをコピーしました