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2023年10月 災害訓練に参加して

当院は、奈良県の北和医療圏の災害拠点病院(地域災害医療センター)に指定されており、災害時には被災患者の受け入れ施設となるため、毎年1回災害訓練を実施しています。しかしながら、ここ数年コロナ禍で災害訓練が実施できず、2023年10月4年ぶりの訓練が行われました。薬剤室からは4名の薬剤師が訓練に参加しました。

日勤中に奈良市内で震度7の地震が発生し、市内で多数負傷者が発生、奈良市内で電気・水道・ガス停止という想定で訓練開始。直ちに院内の災害対策本部が立ち上がりました。
薬剤室では、まずは身の安全確保と勤務職員の安否確認を行い、その後、薬剤室内の医薬品や設備の破損状況を確認し、被災状況報告書に記載。また、災害時従事者登録名簿を作成し、これらを本部へ提出しました。それと並行して、本来であれば勤務外の職員の安否確認と増援の要請を行います。今まではこの安否確認は電話連絡網で行っていましたが、今年からは災害用のLINEグループを作成し、携帯が使える状況であれば迅速に安否確認が行えるようにしました。
その後、災害対策本部より訓練参加者が各診療エリアに振り分けられ、エリア別の活動訓練に移りました。薬剤師は緑エリアと黄エリアに配属が決まり、直ちに薬剤室内に準備している災害用医薬品ボックスを抱えて各エリアに向かいました。

緑エリアは多数の軽傷患者の来院が見込まれるため屋外に設置されます。訓練当日は、予想外に風が強く、あらかじめ用意した約束処方の一覧の紙や薬袋が強風で飛ばされるなど思いもよらないハプニングもあり、実際訓練をすることで見えてくるものもたくさんあるなあと感じました。
黄エリアでは、ストレッチャーや車いすで治療の必要な患者が次々に運ばれてきます。しかし、医師が災害用医薬品ボックスにどのような薬剤があるか把握できず混乱する場面もあり、使用可能な薬剤をわかりやすく掲示する等の工夫が必要だと感じました。

今回訓練に参加することで、災害時の活動の仕方だけでなく、準備が足りない部分も把握でき、非常に有意義な訓練になりました。今後も、災害拠点病院で働く薬剤師として的確な判断ができるように、日ごろから災害を意識すること、定期的に訓練しておくことが大切だと痛感しました。


市立奈良病院 薬剤室 係長  今西 綾

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この記事の担当市立奈良病院

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