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当院薬剤師<職務内容の紹介>

前回投稿から半年以上が経ちました。今回は、具体的に病床数74床、常勤医師6~8名、初期研修医1~3名、非常勤医師11~15名と共に働く常勤薬剤師2名(新卒1年目、20年以上の責任者)の仕事を紹介します。調剤助手の働きは次号にします。

病棟は2病棟(各37床)+外来業務があります。休日出勤の場合は、救急外来の院内調剤を担います。
 

日中の通常薬剤師業務をまずご紹介します。

朝、出勤しましたら、全体朝礼に出席します。その後、病棟ラウンドを行った後、薬局内朝礼を行います。そして、当日退院の患者に対して退院時服薬指導加算に行くかどうか電子カルテに入力をします。当直体制を敷いていませんので、前日診療時間外から朝までの間に打たれた処方内容が溜まっており、その未実施処方を受け付け、朝から服用するお薬があれば、速やかに調剤し、病棟へ運びます。病棟へ行くと薬剤師は重宝されており、看護師をはじめ医師に呼び止められ、薬の処方相談や投与ルートの相談、当日に処方切れとなる薬剤の代行入力依頼などを受け、順次対応してから薬局へ戻ります。
 

当院は主に退院時間は10時と14時を目安としており、その時間に退院者が重なります。そこで退院指導に病棟へ訪問します。患者やご家族へ指導し、重い輸液や栄養剤などを含む場合にはお車まで薬剤師が運ぶことを徹底しています。
 

もちろん、通常の服薬指導、化学療法薬剤指導、吸入指導やインスリン指導も行っています。院外からの疑義照会対応も電話とFAXで行っています。
外来においては入院前服薬支援指導を行っています。外来で指導後、診療計画書の薬剤部分をカルテに記入します。
臨時処方薬剤件数は月によりバラバラです。今、書いているのが2月ですが、先週の定期以外の処方は135枚でした。日平均27枚です。薬剤師の主な仕事の一つに「持参薬鑑別」があります。これはテンプレートこそあるものの、記載内容や必要に応じて記入量を調節するほど時間のかかる作業の一つです。


当院は持参薬鑑別だけでなく、持参薬継続と医師より指示が来た際の代行入力も請け負っています。代行入力はそれに留まらず、定期処方のDo処方は薬剤師が代行入力、生食ロックシリンジの入力漏れ、継続指示のあるインスリンの残単位が少ない・吸入器の残数がない・目薬や外用剤の残量がないなどの事案は薬剤師が代行入力を行える体制としています。何故かというと、医師は、外来では30日処方や60日処方を出して毎週処方入力をする必要がないはずが、入院中はどこの病院も7日あるいは14日処方を上限として繰り返し処方を入力するという煩雑なシステムの中にいるからです。当院では処方を止めない限り継続を原則とし、「中止や変更」を医師が指示することで、継続で出していた薬剤が止まることとなります。しかし、時として医師自身がコントロールしたい薬剤(ワーファリンやKCl、NaClなどの電解質補正)もあるので、そこは処方種別を用いて区別を共有しています。


病床数が少ないこともあり、全員分のカルテを閲覧する機会も幾つかあり、そのたびに、医師へは薬剤師の感性にて処方提案をしています。口頭で相談することもありますしカルテで共有することで実施されるケースもあります。


これらを1年目の新卒薬剤師も同じ職務を遂行しています。
今世は、タスクシフトが叫ばれており、また、プレアボイドも言われております。所属長の私は県病薬で代議員をしてそちらの活動も積極的に関わっていきたいと考えており、当院の薬剤師の社風にしています。


もし、この記事を読まれた方で当院に1日見学に来たい方がいらっしゃいましたら随時ご連絡を頂ければ対応いたしますので、お気軽にご連絡ください。やる気のある環境で働けると思います。


次号は、冒頭にも書きました「調剤助手の働き」を中心に執筆しようと思います。

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この記事の担当西吾妻福祉病院

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